高柳明音、2022年を邁進する秘訣は「イエス」と答えること?『イエスマン “YES”は人生のパスワード』

高柳明音
坪井篤史

©2009 Warner Bros. Entertainment Inc.

高柳明音さんが、シネマスコーレ副支配人の坪井篤史さんを師匠にお迎えし、映画マスターを目指します。第四回はジム・キャリー主演の名作『イエスマン “YES”は人生のパスワード』をご覧いただきました。2022年を邁進する秘訣は「イエス」と答えること?

『イエスマン “YES”は人生のパスワード』のあらすじ
何にでも「ノー」「嫌だ」「パス」と答える後ろ向きの男、カール。親友の婚約パーティーまですっぽかし「生き方を変えない限り、お前はひとりぼっちになる」と脅されたカールは、とあるセミナーに参加する。“意味のある人生を送るための、唯一のルール”は、どんな事にも「イエス」と言うだけ。人が変わったように運気をどんどん上げていくカール。だが思わぬどんでん返しが待っていた・・・?

高柳明音
たかやなぎあかね|1991年生まれ、愛知県出身。2009年にSKE48の2期生メンバーとしてデビュー。21年4月にグループを卒業し、現在は女優・タレントとして舞台、バラエティ、ラジオなど幅広く活躍中。

坪井篤史
つぼいあつし|1978年、愛知県生まれ。シネマスコーレ副支配人。小3の時に映画と映画館の神様から啓示を受け、死ぬまで映画と映画館で生きると決めたアブナイ人。

坪井篤史

今回は『イエスマン “YES”は人生のパスワード』をご覧いただきました。いくつか候補をお送りしましたが、なぜ本作を選ばれましたか?

高柳明音

候補の中にあったジャッキー・チェン作品も気になっていました。(笑) でも新年なので心機一転、気持ちを新たにできる映画をと思っていたら、家族からジム・キャリーの映画なら間違いないと言われて選びました。

坪井篤史

なるほどです。それで『イエスマン』が選ばれたわけですね。本作は、仕事でもプライベートでもとにかく後ろ向きで何にでもノーと言ってしまう男が、ある自己啓発セミナーに参加してイエスと言い始めたら人生が変わっていく物語です。ご覧になっていかがでしたか?

高柳明音

自己啓発セミナーがちょっと怪しくて、洗脳されちゃうの?って心配しましたが、怪しいと思いながらも半信半疑で流れに乗っちゃう展開はおもしろかったです。イエスを押し付けられていると気づきつつも、ちょっと試してみる生き方は良いかもと思っちゃいました。

坪井篤史

本作はコメディでありながら、ちゃんと人生ドラマとなっていますし、やはりジム・キャリーは喜怒哀楽ぜんぶやれちゃうところがすごいですよね。嘘がバレても強引な言い訳で押し通そうとする冒頭シーンは秀逸ですし、楽しい、辛いなどの心情を顔の演技だけで見せてくれる。
本作の後にも何本も出演していますが、僕は『イエスマン』がいわゆるジム・キャリーっぽい最後の映画かもしれないと思っています。それくらい彼の魅力が詰まっている集大成のような作品なのですが、この特有のノリはどう感じましたか?

©2009 Warner Bros. Entertainment Inc.

高柳明音

一見するとおバカなんですけど、実は伏線になっていてびっくりしました。まさかあの思いつきにしか見えない行動が後から見事に回収されるなんて! 伏線と伏線がぶつかって、伏線が伏線を回収し、そこへさらにちょっと笑いを足してきたり。

坪井篤史

さすがですよね。おそらくジム・キャリーのアドリブも相当入っていると思います。でも逆に言えばコメディ俳優としてのイメージが強すぎて、シリアスな役をやると違和感ではないですが、物足りなさを感じてしまう側面もあるんです。

高柳明音

たしかに日本にはあまりいないタイプの俳優さんですよね。

坪井篤史

ジム・キャリーの代わりはいないとも言われています。どちらが良い悪いではなくて、確固たるものを持っている凄さとも言えますよね。ちなみに彼の地位を決定づけたのは大ヒット作『マスク』ですが、その続編の出演は断っているんですよね。
だからなのか『マスク2』はやっぱり興行的には伸びなかったんです。それほどジム・キャリーのイメージが強かった。高柳さんはそんな唯一無二の役者をどう思いますか?

高柳明音

様々な役ができるカメレオン俳優と言われる方はすごいと思いますが、でも例えば悪役と言えばこの人って定着しているのも素敵だなと。私はまだどちらにもなれていないので、まずは私と言えばこれと言えるものを確立していきたいと思っています。

©2009 Warner Bros. Entertainment Inc.

坪井篤史

これからのご活躍がさらに楽しみになるお言葉をありがとうございます。最後に、高柳さんがイエスと言ってよかったエピソードが聞けたらと思うのですが。

高柳明音

小さなことも含めるとたくさんありますが、お仕事で「無理かも」ってスケジュールでもがんばって、やり遂げてきたことが自信になっています。コンサートのリハーサルができず、当日の朝に合わせてすぐ本番みたいなこともありました。それでもノーと言ったことはないです。
むしろイエスマンというかノーと言えないマンなんですけど、重ねてきた経験があるからこそ、もしこれからお仕事で苦しいこと、辛いことがあってもどうにかなると思えるようになりました。もはや楽しむようにしています。(笑)

坪井篤史

高柳さんが『イエスマン』を選ばれた理由が最後にようやくわかりました。監督のペイトン・リードはマーベル作品の『アントマン』シリーズも撮っています。やはりノリが近いですし、主人公がちょっとおバカっぽいところも似ているので機会があったら観てください。でもいつかはジャッキー・チェン作品で対談したいです。

高柳明音

ぜひお願いします! 私の心の中のイエスマンが、イエスと言っています。(笑) これからはアクションにも挑戦したいと思っているので、アクションの王様ジャッキー・チェン作品でもお話できるのが楽しみです。

©2009 Warner Bros. Entertainment Inc.

『イエスマン “YES”は人生のパスワード』
ブルーレイ 2,619円(税込)/DVD特別版 1,572円(税込) 発売元:ワーナー・ブラザース ホームエンターテイメント
販売元:NBC ユニバーサル・エンターテイメント

撮影:森山貴史(高柳明音、坪井篤史)
文:永井勇成

高柳 明音 俳優

1991年生まれ、愛知県出身。2009年にSKE48の2期生メンバーとしてデビュー。21年4月にグループを卒業し、現在は女優・タレントとして舞台、バラエティ、ラジオなど幅広く活躍中。

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