『うみべの女の子』公開後の反応にホッとしています【中田青渚の大切なひとり時間 vol.2】

中田青渚

2021年春に公開の『街の上で』では主人公が出会う女性・城定イハを、同年夏に公開の『うみべの女の子』では中学生・小林桂子を演じた中田青渚さん。幅広い演技で注目を集めています。今回は『うみべの女の子』公開後の反応、最近見た映画のお話、そして読書好きな中田さんにオススメした「ようこそ地球さん」(星新一著)についてお聞きしました。

中田青渚
なかたせいな|俳優
2000年、兵庫県出身。『第5回Sho-comiプリンセスオーディション2014』でグランプリを受賞し、俳優デビュー。映画『君が世界のはじまり』、『街の上で』、『うみべの女の子』等出演。

──映画『うみべの女の子』では舞台挨拶にも参加されていましたね。

「撮影以来、久しぶりに集まってちょっと不思議な感じでした。撮影中はみんな役が入ってるから、本当の同級生みたいにワイワイしてたんですけど、撮影が終わると素の自分に戻るので、若干人見知りというか…、大人になって数年ぶりにあった同窓会に参加したみたいでした。もちろんみんな仲良しだから、久しぶりに会えて楽しかったです」

──公開後の反応はいかがですか?

「学校がまだオンライン授業ということもあってなかなか友達に会えないから、身近な人の反応はまだ入ってこないんですけど、いま撮影してる映画の監督さんから感想をもらいました。私が演じてる小林桂子って明るいキャラクターじゃないですか。監督さんは役のイメージを持ってたみたいで、“本人はそんなことないんですね”って(笑)

『うみべの女の子』はマンガが原作なので、ファンの人にどういう届き方をしてるのかドキドキするんです。観た人の反応が気になって、映画レビューサイトで口コミをチェックしました。ありがたいことに好意的なコメントが多くて、受け入れてもらえたんだなってホッとしています」

──最近、映画館には行きましたか?

「『サマーフィルムにのって』を観ました!特にラストの即興で演じるシーンが好きで、勢いのある青春というか、私にはまぶしすぎるなって思いました。私は今21歳なので、年齢的にはほんの数年前まで同じ高校生でしたけど、自粛期間で家にいる時間が長かったからか、“私にもああいうときがあったのかな…”なんて思って。ああやって、勢いでみんなと何かを作ることがうらやましいです。

あと、殺陣が本当にかっこよくて、私もやってみたくなりました!いつか殺陣がある役にも挑戦してみたいです」

──前回、読書好きの中田さんに『ようこそ地球さん』(星新一 著)をオススメしましたが、好きなお話は?

「星新一さんの作品は、中学1年生のときに『きまぐれロボット』を読んで以来です。『ようこそ地球さん』はたくさんお話が載っていますが、どれもサクサク楽しく読みました。でも、『処刑』は自分ごとというか、突然“あなたはどう思う?”って突きつけられた感じがして印象に残ってます。誰も思いつかないような設定で、ストーリーにでてくる球体を私も持ってるのかな…、なんて考えたりもして。

50年近く前の作品なのに、全然古い感じがしないじゃないですか。むしろ、今読んでもハッとするし、ちょっと哲学的でもありますよね。何十年経っても新鮮で、いろんな人に読んでもらえる作品を書いた星新一さんのことを、私はすごいなと同時に、怖いなとも思いました(笑)」

次回、DOKUSO編集部がオススメするのは、中田さんがまだ一度も観たことがないというクレヨンしんちゃんの映画です。気になるタイトルは、最も人気の高い『クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶ モーレツ!オトナ帝国の逆襲』。なぜ中田さんは一度も見たことがないのか?その理由もあわせてお届けします。

撮影 / 鎌田瞳 文 / 大川竜弥

中田青渚 俳優

2000年、兵庫県出身。『第5回Sho-comiプリンセスオーディション2014』でグランプリを受賞し、俳優デビュー。映画『君が世界のはじまり』、『街の上で』、『うみべの女の子』等出演。

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