尊敬する宮崎あおいさんのこと。ヨコハマ映画祭で最優秀新人賞を頂けたこと。【中田青渚の大切なひとり時間 vol.5】

中田青渚

2021年に出演された『街の上で』『あの頃。』『うみべの女の子』にて第43回ヨコハマ映画祭の最優秀新人賞を受賞した中田青渚さん。「普段自分の考えをしゃべる機会がないんです」という中田さんのひとり時間についてお聞きする連載企画です。読んだ本、観た映画、そして新しい挑戦など。連載を通じて中田さんの魅力をお届けします。

今回は以下のことをお聞きています。

・宮崎あおいさん主演の『ソラニン』について
・中田さんが思う宮崎あおいの魅力
・もし『ソラニン』に出演するとしたら?
・ヨコハマ映画祭の最優秀新人賞を受賞されたお気持ち


---

中田青渚
なかたせいな|俳優
2000年、兵庫県出身
『第5回Sho-comiプリンセスオーディション2014』でグランプリを獲得し、俳優デビュー。2021年に出演した『街の上で』『あの頃。』『うみべの女の子』にて第43回ヨコハマ映画祭の最優秀新人賞を受賞。

ー今回のテーマは、中田さんが尊敬している宮崎あおいさん主演の映画『ソラニン』です。この作品を選んだ理由は?

「宮崎あおいさんが出演している作品はどれも大好きですが、昨年、浅野いにおさん原作の映画『うみべの女の子』に出演させていただいたこともあって、『ソラニン』を選びました。
私、宮崎あおいさんが演じる芽衣子の家に、友人2人が遊びに来るシーンが好きなんです。恋人・種田を亡くした芽衣子の横でゲームをする2人。それをただ見ているんですけど、なんともいえない表情をしていて…。口角はあがってるのに、どこか寂しそうな。かわいらしさの中に、寂しさがある。その表情を見ているだけで、芽衣子の心情が伝わってくるじゃないですか。とても印象的なシーンです」

ー中田さんが考える宮崎あおいさんの魅力は?

「私の中では、『NANA』や『少年メリケンサック』など、かわいらしいけどちょっとクセのある不思議な女性を演じることが多いイメージがあって、そういう役って演じるのが難しい印象があるんです。だけど、宮崎さんが演じると自然なかわいらしさがあってグッと惹きつけられる。私もそういう俳優になりたいです」

ー以前のインタビューで「原作がある作品は原作を意識しすぎないようにしている」とおっしゃっていましたが、中田さんが『ソラニン』に出演するとしたら、演じる上でどんなアプローチをしますか?

「原作に寄りすぎても、離れすぎても違和感になると思うので、観た方が共感してくれるように、原作にあるちょっとした動きや仕草を取り入れます。何気ないところが原作ファンの方にもきっと伝わると思いますし、自分も役に入りやすくなるからです」

ー最後に、『街の上で』『あの頃。』『うみべの女の子』で第43回ヨコハマ映画祭の最優秀新人賞を受賞されたお気持ちをお聞かせください

「正直、どうしようって思いました。受賞の嬉しさより、プレッシャーのほうが大きくて(笑)。まだ実感がないのに、たくさんの方から“おめでとうございます”とお祝いの言葉をいただいたので、もっとしっかり頑張らなきゃいけないなって思いました。
撮影しているときは共演者の方に頼ることが多かったので、最優秀新人賞を受賞できたのは監督をはじめ、共演者の方や、スタッフの皆さんのおかげだと思っています。受賞によって、今後より期待していただけることはプレッシャーでもありますが、乗り越えていきます。
でも何よりも、マネージャーさんをはじめ、普段支えてくれているみなさんが喜んでくれたことが本当に嬉しいです!母もおめでとうと言ってくれました。まだまだ不安な気持ちはありますけど、初心を忘れずにこれからもいただいた仕事を一つひとつ全力で取り組んでいきたいです」

撮影 / 鎌田瞳 文 / 大川竜弥

中田青渚 俳優

2000年、兵庫県出身。『第5回Sho-comiプリンセスオーディション2014』でグランプリを受賞し、俳優デビュー。映画『君が世界のはじまり』、『街の上で』、『うみべの女の子』等出演。

この連載の人気記事 すべて見る
今読まれてます RANKING